キャブレターのオーバーフローについて

記念すべき初投稿になります。

更新頻度は低めですが少しでも自分の記録の為にも!

そして気になるアレコレを調べたい旧車好きの方々の為にも!

微力ながら頑張っていこうと思います。

動画では伝えきれない整備についての詳細なども

こちらで発信していけたらと思っています!

始めに言っておくと、このブログで発信するすべての内容は基本的に

ROUGUY個人の見解によるものですので、参考にされる場合は

あくまで自己責任にてお願い致します!!

また、内容に誤りがある場合、補足がある場合は

優しくコメントにて教えて頂けるととても嬉しいです。

さて、今回のテーマはキャブレターのオーバーフローについてです。

オーバーフローとはガソリンが本来はキャブレターの中に溜っていなければならないのに何故かポタポタダラダラ漏れてしまう事です。要するにキャブのお漏らしですね!

キャブから混合気としてエンジンに送られるまでの間、一定量のガソリンをフロートチャンバーに溜めておくのですが

ガソリンの量が多すぎたりキャブ自体の不具合によりオーバーフローが発生します。

僕が制作しているGS400もエンジン始動チャレンジの時にオーバーフローしてしまいました。。。

こちらがその時の動画の切り抜きです・・・ 始動チャレンジは失敗に終わりました!  惨敗です

拡大した画像がこれ! 1滴のガソリンが見えますね・・・ なんなら結構な勢いでオーバーフローしてました。

僕のGSのキャブは部品全てを分解洗浄して超音波洗浄までしました。

消耗品もキースターの燃調キットを購入して交換してあります。

油面は26.3mmに合わせてありました。(初期の押しキャブです)

オーバーフローしている場合はどこから漏れているのかをまずはチェックしましょう!

A、最下部からの漏れ

B、ボディからの漏れ

C、合わせ面からの漏れ

Aの場合は僕と同じです。

Bの場合は詰まりが原因??

Cの場合はガスケットや合わせ面の摩耗消耗だと思います。

さてさて僕のGSに戻ります。

オーバーフローの原因は次の8項目のどれかだと推測。

1、フロートガスケットの摩耗

2、フロートチャンバーとボディの合わせ面摩耗

3、フロートチャンバーの詰まり

4、フロートのピン?の破損

5、ボディの詰まり

6、フロートの破損

7、フロートバルブの摩耗

8、油面調整ミス

他にも原因となる何かがあるのかもしれませんが僕の中では上記8つでした。

1つずつ確認していきます。

1、フロートガスケットの摩耗→漏れてる場所が違うので除外

2、フロートチャンバーとボディの合わせ面摩耗→漏れてる場所が違うので除外

3、フロートチャンバーの詰まり→目視にて異常が見られなかったので除外

4、フロートのピン?の破損→目視にて異常が見られなかったので除外

5、ボディの詰まり→漏れてる箇所がチャンバー下部からなので除外

6、フロートの破損→考えられますので第一候補としました。

7、フロートバルブの摩耗→キースター新品交換済の為除外

8、油面調整ミス→間違いなく26.3mm規定値内なのですが、実油面では未測定

ここまでで僕の中では2つに絞られました。

とりあえず僕は徹底的にキャブを洗浄して再度超音波洗浄しました。

原因ではないとわかっていても1つずつ候補をつぶしていきます。

一緒にお風呂まで入って温水洗浄!!

フロートチャンバーのピン?から溢れたガソリンが下部に流れる仕組みなので

そのピンに亀裂破損がないか目視にてチェックもしましたが、異常なし!

フロートの亀裂破損も水中に沈めて確認しましたが異常なし!

念の為フロートバルブとフロートを新品に交換してみましたが

やはりオーバーフローは解消されないまま・・・

油面なのか???

本当に油面しか残されていないのか????

疑心暗鬼です・・だって26.3mm間違いなしだもん!!

まぁ試すしかない!

※油面はキャブを逆にしてボディからフロートまでの高さを見ます。

油面を高くすると実油面は低くなり、油面を低くすると実油面が高くなります。

デジタルノギスでボディからフロートの上部までの高さを確認する。

この作業については僕の動画に何度も登場していますのでもし良ければ!

さて少し高めの27.3mmではどうだったのか?

結果は変わらずオーバーフローは解消されません。。。

規定値26.3mmから26.5mmまでの間なので、規定より0.8mmも高く設定してもダメ

てことは油面でもない・・・・・

油面が多少高いくらいで普通漏れないしね・・・

もう僕にはお手上げ状態です・・・・

あまり今まで重要視していなかった測定でもするか・・・

そう・・実油面です!!!

やってやろうじゃねーか!!

実油面測定の方法で僕が知ってるのは2通り

1、フロートチャンバーの代わりに透明の箱を使う

これはペットボトルの底をカットして使用しました。

2、ドレンボルトの代わりになるものを装着してホースで確認する方法

こんな感じです。自作のフューエルレベルゲージ

今回僕は2番目の方法で実油面測定をしたいと思います!

なぜなら1番目の方法はペットボトルを平らにカットするのが難しいし

なんか信用できない為・・・・

1番の参考画像も僕が試したのですが、なんか嫌なんだよな・・・

てことで買い出しに行きました。

ゴム、適当なホース、ゴム用接着剤

ドレン部分に押し込めるように良い感じにカットしました

ホースを差し込めるようにちょうどいい穴を開けました

ホースを差し込みました

接合部分を接着剤で固定しました

完成!!!!

ホースをボディまで伸ばして固定し、キャブを平衡になるようにセットします。

!?!?!?

実油面を見てみると、こんなにズレが生じてます!!!

右側は実油面6mm、左側は実油面1mm

右側は漏れないので左側を実油面6mmに合わせます。

※フロートの高さを上げるだけです。

ん????

実油面は確かに揃えられたけど、これで全て解決か??

左右共に実油面が6mmになりました。

さてオーバーフローは解消されたのかというと実はそうではありませんでした・・・・

どゆこと!?!?

最終奥義を使います!!!

僕が過去に制作した絶好調のGS400 初期型押キャブです

左がオーバーフローキャブ  右が絶好調キャブ

絶好調キャブから1つずつパーツを移植していき、その都度オーバーフローを確認します!!!!

これで絶対原因が分かる!!

最初からこうすれば良かった笑

まずは絶好調キャブの実油面を見てみよう

なんと左右共に実油面1mm・・・・

これを機にもう少し低くしておこう笑

はい次!

フロートチャンバー交換してみよう!!

ドキドキの瞬間を待つ

んーーーー・・・・?????

漏れが止まったんだが・・・・

てことはフロートチャンバー不良!!!!!

目視確認していたフロートのピン????

ガソリンを満タンまで入れて漏れるかのチェック

めっちゃ漏れますやん・・・・・・

フロートチャンバーにガソリンを入れた状態でピン上部を押さえつつ

ガソリンが漏れてる箇所からパーツクリーナーを噴射してみる

こんな感じ

するとピンの中間地点からブクブク気泡が発生するではありませんか・・・・・

おーーーー・・・

ピンは縦に接合の切れ目があるので、たぶんそこからの漏れですね!

実油面は揃えられたんだけど、なんか挙動おかしかったんよね・・

ピンから常にオーバーフローしてたからだったんか・・

気づかなかったwww

原因は分ったのでフロートチャンバーを良品に交換すれば完了★

って簡単に済めばいいんですけど勿論純正廃盤の希少パーツです・・

そう簡単には見つかりそうにないので今回は応急処置を施します!

ガレージをぐるぐる見渡して発見したものがコレ!!!

ヒートシュリンクチューブ ※熱収縮チューブ

ヒートシュリンクチューブ

調べたところによると耐油なんだって!!!

しかもピンの太さぴったりのヒートシュリンク持ってた!!

フロートチャンバーは探すとして、それまでの応急処置にしては完璧でしょ!

ドンピシャ! 後は長さを良い感じにカットするだけ

ヒートガンで収縮させる!

完成図

いやいや完璧!

オーバーフロー確認しても漏れが解消されてたし!!

という事で無事完了!

晴れて実油面信者になり、オーバーフローも解消したROUGUYでございます。

という事で今回は以上になります!

皆さん困ったら1つずつ原因箇所を探しましょう!!!

そして同じ症状でお困りの方、どうにもならなかったら試してみてね★

必ずいい結果が待っていますよ★

それではまた!

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